週頭の雨から、朝晩は特に一気に寒くなってやっと冬到来の気配です。やっとアウターがご紹介出来る気温になってきました。

店頭には2週間前くらいからアウターが徐々に並んでて、遅れているバブァーのビデイルオリジナルが今週到着して、これでオーダーした分は全て届いてます。

今週のインスタでも紹介し始めたところですが、割と定番ではない、僕らの趣味枠と言いますか、提案枠が早速動いています。それだけ、僕らと同じ感覚のファッション好きが多い証拠な様な気もしてて、仲間が増えて楽しいですね。とにかく店頭で、そのアイテムに対する思いを語りまくる日々…。なかなか充実の日々を過ごさせて頂いております。

今日ご紹介するアイテムも、完全なる僕の好みと言いますか…。

見た目少し普通ではないけど、モノとアイテムのプライスのバランスもちゃんとしてて、実際着ても、機能的に使えるヤツなのでご安心下さいね。

前回、熱く熱く語った、東洋さんと並んで、僕が大好きなメーカーさん、ソーズカンパニーさんが手掛けるオリジナルブランド、Burlap outffiterの中でも、2番目にヘビーなアウター(実際、展示会資料の2番目に紹介されてました)、ECWCS JKTです。

バーラップ得意の、アメリカ軍のミルスペックウエア着想のヘビーアウターですね。

色々と説明の必要なアウターですが、まずはアイテム名の由来から。ECWCSとは、EXTENDED COLD WEATHER CLOTHING SYSTEM）の頭文字を取った略語で、1980年代後半に米軍において制式採用された極寒冷気候向けのレイヤリングシステムで、拡張式寒冷地被服システムとも呼ばれています。パーカーの他に化繊のインナーウエアー/ライナーを活動地域の気候に合わせて組み替えるシステムとなっており、組み合わせにより様々な気候に対応できる画期的なシステムです。

レベル1〜7まであって、薄い肌着から始まって、ヘビーな中綿アウターまで段階的に対応する気温が低くくなって、そのアイテム同士を組み合わせる事でより高いパフォーマンスを生むウエアな訳ですね。

で、今回のJKT、デザインはレベル6のハードシェル、その中でも90年代後半のゴアテックスパーカー第二世代もモチーフに、レプリカ的な細部まで寄せた作り込みになっておます。(ここの細かな部分は語り出すと長くなり過ぎるので店頭にて！)

素材は、2000年代前半の実際アメリカ軍が使用してたデッドストックの生地を採用しています。現在も使われてる迷彩パターン、マルチカムのリップストップで、難燃加工の施されたノーメックスという生地。

マルチカムは、デジタルカモの後のパターンで、どんな戦闘下でも着れる様に開発された柄で、森でも、土、砂、都市でも、どこでもカモフラージュ出来る様に、非常にどっちつかずな淡い色合いと柄パターンが特徴で、色合いがキレイだし、柄も目立たないので洋服として凄く使い易い柄だったりします。

インパクトはあるけど、実際色を拾っても合わせ易いし、街にも溶け込みます。僕個人的にも大好きな柄ですね。

その表面に、インナーに最新の機能中綿、クライマシールドが200gも入っていて、裏地は薄手のリップストップナイロンを張って、軍物モチーフらしく波状にキルトもかけてます。裏地のカラーもミリタリー由来のアルファグリーン。隙なし！裏地もカッコいいです！

クライマシールドという中綿、前回僕がブログでご紹介したモダクトのベストでも使われていた機能綿ですが、モダクトを着てて肌で実感してますが、ホント少ない量でも驚きの保温力です。僕も色々中綿は着ましたが、間違いなく過去イチ。暖かさは初期のプリマロフト並で、膨らみは半分。素晴らしい中綿素材です。

それが惜しげもなく200gも入ってるので、表から外気は完全シャットアウトで、中も最強の保温力。機能的には、今季ウチに入ったアウターの中ではNo.1。

先に話に出たアメリカ軍のレイヤリングシステムで、レベル7のJKTがプリマロフトの中綿がガッツリ入ったアウターなので、このバーラップのJKTは、表レベル6、裏レベル7の、すでに最強レイヤリングシステムが発動してるJKTとも言えます。なので、どこに行って貰っても寒くない最強アウターな仕上がりです。

この200gという数字にもストーリーがあって、ソーズさん時代のワイルドシングスの伝説の最強アウター、デナリJKTの中綿がプリマロフトが200g入っていて、そこになぞらえています。興味ある方、ワイルドシングス、デナリJKT、アメリカ製で検索してみて下さい。(当時、僕も憧れましたが、とにかく高かった…。未だにフリマアプリでも良い値段します) アメリカ製というのもポイントで、今出てるワイルドシングスのデナリと、アメリカ製時代のデナリは全くの別物なので、ご注意下さい。

今までの様々なブランドのアウトドアウエアの中でも、最強と謳われているデナリと同じ中綿量、しかも最新クライマシールド。それだけでも是非フィールドで試してみたい！


ここからは僕の個人的見解ですが、今回のモチーフにしたECWCSゴアテックスパーカーの第二世代の特徴ですが、襟がスタンドで、中にフードが、仕込まれてます。この分厚い立ち襟の型に、胸ポケ無しのハンドウォーマーポケット2つのみのシンプルな前身が非常にアンバランス。そして、両袖にフラップポケットが付いて、ココは軍物臭がタップリなこってりデザイン。やっぱりミリタリーデザインは独特なデザイン的緩急が非常にカッコイイです‼︎

襟周りがボリュームあってゴテゴテしてるのに対して、前身がシンプルなこのギャップ。堪りませんね。

フロント比翼裏のメタルの、スナップが強めで素材が重いスナップボタンや、ドローコードの素材、プラスチックパーツも、ちゃんとミルスペック基準に合わせてるのもカッコ良し。

何が違うかというと、アウトドアウエアだと、とにかく部材が軽量化と、どんどん最新化してくので、やっぱり服目線で見ると素気なくなってしまうんですよね。そこが軍物は強度重視なので、無骨でローテクな素材感のある部材が使われます。そこが男心くすぐるし、意外と服として取り入れて易い理由だったりすると思います。

そして、僕が個人的に惹かれたもう一つのポイントが、着丈の長さ。

軍物のECWCSパーカーもドカッと大きめで、着丈もヒップが隠れる位しっかり長いですが、バーラップのは腿半分位までくるハーフ丈。軍物より少し着丈を伸ばしています。

それが、ハーフコートの様にも見えて、コート的要素が少しだけキレイめに寄せてくれるのと、今着たいボリューム感を生んでいます。こういった、編集能力って、ブランドの力がホント出ますね。素晴らしいアレンジ。

着丈が長い事によって、襟のボリュームとのバランスも上手く取れてます。これがマンパ丈だと襟のボリュームが結構目立って、軍物臭が強くなり過ぎたりしちゃいますよね。この辺も計算に入れての事でしょう。

あと、コレはメーカーさんからの情報ですが、難燃素材にしたのは、焚き火で燃えない難燃にする事で、キャンプの様なアウトドアレジャーシーンでも着て欲しいとの理由からだと仰ってました。

こんなタフな生地なら、そんなシーンでも簡単に傷付いたりしないので安心して着れますし、中綿は化繊でガンガン洗濯OKなので、アウトドアフィールドでも是非お試し頂きたいです！きっとキャンプ場で、良い意味で目立つと思いますよ。

長年アメリカのインポートシーンを見続けてきたソーズカンパニーさんが作る、バーラップ、本物感と、それを服に落とし込む方法、そしてプライスの落とし所も、やっぱり魅力的過ぎますね。今後も徐々に徐々にではありますが、増やしていきたいブランドですね。もう結構お店では浸透してきた感もありますが、是非、バーラップアウトフィッター、覚えておいてくださいね。

プライスは安くはないですが、当時のワイルドシングスの半分のプライスなので、僕的にはモノに対して安いと思います。

店頭在庫がMサイズが1点のみですが、かなり幅広い体型の方をカバー出来るサイズです。あと、今ならメーカーさんに在庫あればお取り寄せと可能かもなので、諦めずお問合せ下さい。

服好きの方には、是非無くなる前に見て触れて欲しい逸品です！ただ、着たらきっとヤバいですよ。

それでは、また。重ね着のハイシーズン。今週も重ね着楽しみましょう！

BARLAP OUTFFITER
ECWCS JKT FR
¥45,000( ¥49,500 in tax)

ストックマンマーケット調布　伊藤