今週は何だか寒かったですが、週末からは気温も上がってようやく完全な春がやって来そうですね。今年の冬は結果長かったですよね。
今回のブログは、毎春秋シーズン、ウチのテーラード型JKTの定番をご紹介。今回のは凄く春夏らしいスペシャル生地の復活です。
YARMOのドライバーズJKT。ブリスベンモス、リネンver。
イギリスのワークウエアブランド、ヤーモ。そんなヤーモのメンズモデルでは1番の定番モデルがこのドライバーズJKT。過去のブログでも何度も取り上げてるので細かな事は割愛しますが、その名の通りバスのドライバーが着用していた制服がモチーフになっているテーラードとワークJKTの合いの子なウチらしい立ち位置のJKTです。
ヤーモを取り扱う様になって5年くらいかと思いますが毎シーズン買い付けてるモデルで、ほぼ毎回シーズン内で売り切れる人気のJKTです。
ウエアに関しては全てのアイテムにイギリス製を貫いてきたヤーモですが、前回の秋冬から一部のレディースアイテムを除いて日本生産に切り替わりました。
元々、現地のヤーモブランドが作る製品を輸入していた訳ではなく、日本の代理店がモデルから型紙、生地の手配と全てをハンドリングして工場背景のみをイギリスのヤーモの工場を使っていたモノでした。なので日本で流通してるヤーモの製品はある意味日本のブランドみたいなモノだったので、日本製になって大きな方向転換をした訳ではないのでご安心ください。工場のみをイギリス→日本に変えたというだけの話です。
そもそも何でそうなったか。恐らく皆さんもお気付きかとは思いますが、昨今の世界における日本の経済的な状況と、人件費、燃料費、原材料の高騰のとダブルの意味で、イギリス製を続けて逆輸入するという図式にするにはアイテムの単価が合わなくなってしまったんですね。
今までイギリス製であっても敢えてワークウエアを作る工場を使う事で、インポートウエアなのにJKTで2万円台の価格帯のモノが作れてました。簡素で縫製のテクニック的に制限がある中でどう作るか?アイディアとセンスで独自のポジションを築けてたのがヤーモの特徴だし魅力だと思います。
それが昨今の状況で同じモノを作ってもプラス1万オーバーの値上がり。であれば、縫製仕様も出来る事が増えてクオリティ的にもっと上を目指せる日本生産に切り替えようという英断だった様です。
インポート好きからするとイメージ的にイギリス製はかなり魅力でしたが、日本製になって製品自体はより良くなっていくのでそこはプラス思考で受け入れましょう!
今回日本製に切り替えた事で今までのイギリス製CC41シリーズ(この話しすると長くなるので気になる方は過去のブログを遡ってみて下さい!)から、「THE UNFORM」というシリーズ名に変わりました。内側に付くネームも織ネームじゃなくて敢えてバンドスタンプで仕上げたモノで中々雰囲気ありますね。
シリーズの名前の通り今まで通りユニフォーム的なワークウエアが土台になっている事は変わりないので、製品自体はほぼ変わってませんが縫製は進化しています。
肩から脇、袖の繋ぎ目の縫製が、今までは1番簡素な縫製のロックミシン仕上げのユニフォーム縫製でしたが、巻き縫いの2本針縫製のワーク縫製に変わっています。それにより明らかな耐久性のアップ、また着込んでいく毎なしっかりアジの出る仕様になりました。これはイギリス時代はできなかった事&日本製が得意な事でかなりプラスの要素だと思います。
今までのロック縫製も、軽い仕上がりが凄くインポートっぽくて嫌いではありませんが、モノとしてのクオリティは確実に上がってますし、経年変化が楽しみで2度おいしいウエアに進化しました。
パターン的には若干の修正は入った様で、以前よりもよりリラックスしたシルエットになって、カジュアルに着れる幅は広がった様な気がします。テーラードでカチッとしてるとやっぱり普段着になり辛くて、持ってるけど着ない服になっちゃいますからねー。元々このJKTの良さって、出がユニフォームなのでテーラードだけど着崩せる余白がある事。そんな余白が更に楽しめる様になったイメージですね。
なので、よりスタイルも幅を持って楽しめそうです。ニットやカットソーで小綺麗にいっても、プリントロンTにイージーパンツのラフなスタイルに羽織ってもいけますし、ネクタイでタイドアップしてもいける振り幅は楽しいJKTだと思います。
前回の秋冬はプライスと照らし合わせた時にお値打ちな生地が無かったのでお休みしましたが、今季は良い生地のありました!以前も展開した事ありますが、今回ら少し久々の登場、イギリスの老舗生地メーカー、brisbane moss(ブリスベン・モス)のアイリッシュリネン。
天然の麻100%の生地なんですが、ブリスベンの麻は違うんですよねー。他の麻素材の生地と明らか違うし、とにかくメチャクチャ良いんですよ。普通麻100%ってもっとシワっぽいしテロテロしてスカスカなイメージなんです。勿論、麻は夏向けの生地なのでそれも特性でそれが良いのですが、何となくガンガン洗って着込むイメージの生地は少ないですよね。
まず、シワ感がなくシワシワ&テロテロしてません。麻らしい硬さはあるけど何かしっとりしてます。キューティクルが効いてるみたいなイメージ。生地感でいうとデロデロしてブリンブリンです。
ブリスベンの麻はしっかり生地にコシがあるので着込める生地だと思います。そこに対して今回のは2本針の巻縫い縫製。コレは相性良いと思います。前回ブリスベンの麻が出た時はロック縫製だったので、縫い目のパッカリングは起きませんが今回のは最終パッカリングしてくると思います。その後も非常に楽しみですね。
JKTは持ってるけど春夏に特化したJKTをお持ちでない方、Tシャツに羽織っても様になるJKTが無い方には特にオススメですし、服好きの方にはこの素材は是非触ってみて欲しいですね。
YARMO
ドライバーズJKT
¥36,000( ¥39,600 in tax)
それでは、また。来週からは春服全開で楽しみましょう。
ストックマンマーケット調布 伊藤
新生YARMO
24/03/23
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