5月末で中島が退社して、その翌日から新人スタッフ岡崎が入り、調布店も新体制となりました。

馴染みの皆様にはいつも見る顔が居なくなり何となく違和感と寂しさがあるかもしれませんが、砂永も岡崎も前スタッフに負けず劣らない服好きですので、これから3人でストックマンスタイルを進化させて行けたらなと思っています。

今回は遅ればせながらカンバックしましたストックマンスタイルには欠かせないブランド、イタズラトカゲについて語りたいと思います。

秋の長袖個人別注の時にお話ししましたが、昨年の秋をもってイタズラトカゲのシャツを縫ってもらっていた工場が辞めてしまうとかなりショッキングな事態になってしまいました。

長袖に関しては春まで見越せる数と型数はオーダーが間に合ったので、とりあえず店頭から姿を消す事態は避けられましたが、半袖に関しては次の工場を探さないと継続出来ない状況で、それにプラスで今までイタズラトカゲをやっていた方もこのタイミングでシャツ作りも辞めてしまうという事でブランド自体も無くなってしまう状況でした。

そんな折に丁度前から付き合いのあるシャツメーカーの方が独立されるという事で、イタズラの話をしたところ是非やりましょうというお話しになり、本縫いの出来る工場も見つけ出してくれ(かなり苦労した様です)見事復活に至りました。

元々イタズラをやっていた方もシャツメーカーを独立してブランドを立ち上げたので、何だかタイミング的にも運命的なものを感じましたね。

イタズラトカゲはドレスシャツを縫っていた工場を生産背景に、全ての箇所を手間の掛かる一本針での本縫い仕上げを売りとしていて、その着心地とシルエットに惚れて別注をお願いしていました。

なので、新たな工場を使ってもその良さは継続させたかったので、本縫いが出来る工場というのは絶対条件でした。

別注する際に意識していたのが、着心地バランスはドレスシャツで、生地仕様はワークシャツに仕上げる事。

それで色々なアメカジな生地に挑戦してもらったり、仕様もワークシャツからとったディテールを付けてもらったり色々やりました。

とても小さい工場で、本縫いしか出来ない工場だったのでワークのディテールをお願いしてもどうしてもキレイに仕上がってしまい、最近の別注はより生地のオンスを上げたり生地のワーク化が進んでディテールは工場の得意なシャツらしいものに落ち着いていました。

イタズラのシャツはストックマン重ね着スタイルのベースを担う役割でインナー提案が多くそれを意識して作っているので、生地がワークでディテールはシャツらしいのは非常に理にかなってると思っています。

ただやっぱりディテールもワークはいつか挑戦したいテーマではありました。

そして今回工場を変えるタイミングで、本縫いが出来る＋ワークのミシンも持っているところをテーマに探してもらい、一件2本針のミシンを使える工場が見つかりそこにお願いする事になりました。

ついにディテールがワークをより分かり易い形で出来る事になった訳です。

新生イタズラトカゲについてインスタでは店頭でお話しすると少し勿体つける感じでしたが、今回の変更点はこの2本針縫製を使っている事なんです。

2本針縫製とはその名の通り2本の針で一気に縫い上げる縫製仕様で、ワークシャツにはほぼこの縫製によるものが多いです。

同じ箇所が平行に2箇所縫われてる訳なので頑丈で生地を重ねて一気に縫えるので非常に大量生産向きな合理的な縫製方法でもあります。

ただこの2本針縫製で全ての箇所を縫ってしまうと頑丈ではありますが一気に縫い上げる為生地の重なる部分に余白が無く突っ張るのと、直線的な型にならざるを得ません。

なので着心地に左右する袖付けと、シルエットが出る脇の縫製はそのまま本縫いで繊細に仕上げ、襟と前立てに2本針を使いました。

古手のワークシャツは襟のフチと前立ては2本針が使われてて、ステッチが目立ってカッコイイんです。

これにてついに着心地バランスはドレスでディテールはワークというテーマに俄然説得力が出たと思います。

これによりインナーに着た時は襟にポイントが出来ましたし、より1枚でも着れるシャツなったと思います。

サイズ感も生地も同じモノを使ってるモデルも多いので実物を見ると正直大きな違いはありませんが、この小さな違いにストーリーがあるのがストックマンらしいかなと自分的には大満足です。

これから続けて行く事によって良い進化が出来そうな予感タップリでこれからが自分も楽しみで仕方ありません！

是非ご期待下さい‼︎

とりあえず今回は半袖が4型入荷しています。是非実物を見にいらして下さい。

それと最後に今回シャツに付いているタグも一新しまして、イタズラの総本山、本店店長の松本君にデザインをお願いしました。

これもかなり良い出来で彼の新たな才能も垣間見れました。

細かい話ですが、タグの素材感とプリントの乗り具合にも拘りましたので、そちらも合わせてご覧になってみて下さいませ。

今回は特に長くなってしまいました。お付き合いありがとうございました。

それでは、また。お店で会いましょう。

ストックマンマンマーケット調布 伊藤