先週の寒さから一変、やっと再び春が来た感じですね。今日はそんな春〜夏にかけて活躍してくれそうなパンツを紹介したいも思います。
ウチには珍しいイタリアメイドのブランド、リカルドメッサの1タックワイドトラウザー。
リカルドメッサは、イタリアのナポリに拠点を構えるパンツ専業ファクトリーブランドです。
ウエスト周りに当て布がしてあったり、縫い代には別布でパイピング処理されていたり、ウエストにボタンがプラスで付いていたり、作りは非常に繊細で丁寧で、カジュアルなチノパンとは違う上品なスラックスな作りで、流石はイタリアメイドといったところ。
型は、ウエストに1タック入ってヒップ〜モモ周りはタップリ太め、膝から緩やかにテーパードしたワイドなスラックスタイプです。
テーパードはキツ過ぎないので、裾幅は割とあって、どんな靴にもしっかり被ります。
最近ジャストレングスにも飽きてきて、裾元に少しボリュームを出したい自分としては、今ジャストで履きたい気分のシルエットですね。
このバランスのパンツは意外と無くて、良くあるタック入りのトラウザータイプだとテーパードがキツ目なのが殆どで、裾を長めに取ると靴に被らず乗っかってしまうのでジャストにするしかなく、ワークパンツだと裾幅が広く靴に被り過ぎるので、裾が擦れる危険があって踵ジャストにするしかなくて、こちらも足元にクッションを持たすのは難しいです。
その点ココのは丁度間の子で、上品さとルーズさ、どちらの要素も持ってていい塩梅です。
シルエットが気に入って仕入れてるのもありますが、それ以上にこのパンツは作り(製造国の要素も含む)と、シルエット、そこにぶつけた生地選びのバランスが最高で、普段アメリカ由来のモノが殆どなストックマンですが、初のイタリアメイドを導入しました。
イタリアメイドの上品な作りなのに、少し野暮さの残るワイドシルエットにして、更に生地は完全にアメリカを連想させるモノをぶつける。
今回ピックしたはコットンリップ。
リップと言えば連想するのはアメリカのミリタリーウエア。生地は完全にアメリカ的です。
この三角関係が自分には最高に魅力的な訳です。
なので毎回いわゆるトラウザーな生地はセレクトせずに、アメリカな生地のモノをオーダーしてます。
今回のコットンリップはその最たる例で、生地を見た瞬間に導入を決めました。
これがアメリカ製だったらそのままだし、日本製だと何か狙ってる様な感じになるし、イタリア製という振り幅は良いですね。
そんな振り幅を持ったリカルドメッサですが、日本に入ってるパンツは日本のインポートメーカーさんが全て別注で作らせたモノ。
だからこのバランス感、納得ですね。
個人的には、何かと何かを足したり掛け合わせたり、アップグレードさせたり、あるモノをアレンジする能力は、日本人は凄いのではと思っています。洋服に関しては特に。
インポートでこんな面白い、しかも上手いバランスのアイテムを見つけると大体日本の人の手が入ってる事が多いです。
歴史があるプリミティブな格好良さも勿論憧れますが、自分はいろんな要素が上手くミックスされたアイテムが好きですね。
それがこのリカルドメッサの様に歴史ある工場で自国生産されたモノなら完璧です。しかもプライス面も完璧ですよ。
それでは、また。今週も服を楽しみましょう。
ストックマンマーケット調布 伊藤
お初なイタリアメイド
19/04/06
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