今年は、予想通り厳しい暑さですね…。僕ら仕事中は、そんな外気温に晒されず、かなり快適な環境で働けてるので、それはホント恵ませてるなぁと思います。
外仕事、外回り中心の方、逆にオフィスがキンキンの冷房下の方、ホント大変だと思います。何卒お身体ご自愛下さいませ。
そんな真夏真っ只中ではありますが、徐々に秋物の入荷始まってまいりました!インスタより先にブログにて秋物の立ち上がりです。今回の僕のブログ回から、久々の新作紹介行かせて頂きます。
本日紹介のコチラ、実は去年も同じタイミングで入荷したのですが、割と速攻で無くなってしまったアイテム。今回は、もう1色増やしての入荷です。
FOB factoryのミリタリーオーバーオール。カラーは、去年展開のブラックに加えて、オリーブも入荷しております。FOBのオーバーオールは、デニムは定番で展開してるのですが、今回のコチラの生地は、追加生産無しのスポットアイテムになります。
型自体は、定番のデニムで展開してる型なのですが、素材が変わるとガラッとイメージが変わって、シャープで大人な仕上がり。今まで、オーバーオール自体興味はあるけど、どうしても今一歩着る勇気が持てなかった方!この生地のモデルならサラッと着れるかもしれません。
実は僕もまだオーバーオールは挑戦出来ておらず…。着用した感じ、今までで一番、スッと違和感無く着れましたね。
モノを詳しく見ていきましょう。
型は、作業用の軍用オーバーオールをモチーフにした型で、ビブの上から股下まで、真ん中にアルミのユニバーサルZIPが走って、ポケット目立たずシンプルに、このZIPのみをデザインポイントに置いたシンプルでソリッドなオーバーオールです。
このZIPが機能的にも凄く効いてて、脱ぎ着の時は凄く助かります。アルミ素材のZIPというのも個人的には凄く刺さるポイントで、オーバーオールはワークアイテムなので、テイスト通り行けば、無骨な真鍮の様な硬めの金属を選びがちですが、アルミにする事で粗野感は残しながら、シンプルでソリッドな仕上がりになっています。
なので、アメカジ以外のテイストのアイテムともすんなり合ってくれるんです。要はこの部材のセレクトによって、トラッドだったり、ドレスだったり、アウトドアだったり、様々なテイストに振り易くなっている訳ですね。ここはどんな部材をセレクトするか大事です。大正解なセレクトだと思います。
そして、何より今回のオーバーオール、素材が凄いです‼︎
生地は厚くないのに、いかにもしっかりと織られた質感、触ってもしなやかで弾力もあり、光沢感も半端ない。とにかく高そうな生地…といった印象。でもそんな高級感が嫌な感じではない、パッと見で只者じゃないのが分かる、素晴らしい生地ですね。
そんな只者じゃ無い生地ですが、素材はコットン100%のモールスキンとの事。
僕も初見は光沢が強いので、サテンかな?と思いましたが、こんな薄くてしなやかなモールスキンは見た事ないです。普通モールスキンというと厚くて硬くて起毛感も強い冬の生地ですからね。
もっと詳しく伺ったたところ、40年代のアメリカ軍のB-9という防寒JKTの表地に使われてたコットン地を完全に復刻したオリジナル生地で、やっぱり特別な生地でした。
そもそも、このB-9というJKT、両目ムートン製のJKTからのモデルチェンジで表側の生地をこの生地に変えたモデルで、柔らかなシープスキン(羊皮)に寄せる為にの、この弾力としなやかさなのでしょう。目指したのは、天然革の様な、しっとりとした極寒でも硬くならない生地。
更に専門的な話になりますが、糸の使いもやっぱり特別で、普通の生地は縦糸緯糸1本×1本の糸で構成されますが、いい生地になると、2本の糸を撚らせて1本の糸にする双糸を使い(2本×2本)、更に凄いのが3本と糸を撚らせて1本の糸に三子糸を使ったり(3本×3本)します。
今回のB9モールスキンは、三子糸を使って織り上げています。双糸は良くドレスシャツで使われるので、扱った経験ありますが、三子糸のアイテムを取り扱うのは初めてかもしれません。糸使いとしては、その位のグレードなんです。糸を3本撚る事で当然強度は上がりますが、同時に柔軟性にも富みますし、艶も出る様です。
こんな凄い生地を纏ったオーバーオールなので、非常に着るとヤンチャ感は全く無い、大人っぽい雰囲気になる訳ですね。
生地自体は、厚くなく柔らかいので、構造上ボリュームの出てしまうオーバーオールもスッキリ収まります。だから、自分で着た時もすんなり、しっくり来たのでしょう。
やっぱり生地って大事ですね〜。服は、デザインする事よりもまず生地ありですね。その点、日本製のアメカジブランドの製品はここが本当に素晴らしい。
新品だと結構光沢が強いので、最初は戸惑うかもしれませんが、大丈夫です。染めも一手間掛けて、ベーカーパンツのバックサテンで採用しているバットダイ(この染めの話をするとまた長くなってしまうので、こちらは店頭にて!)という経年変化する染めを施してるので、段々と光沢も自然に抜けて良い表情になって行きます。
オーバーオール自体があんまり着込む服では無いですが、着れば着るほど良くなるのは長く服を着続ける為には必須の条件。まだまだ一部の人しか着てないないアイテムかもしれませんが、手に取って頂いた方の定番として長く付き合って頂けたら嬉しいし、そこを見据えた作りにもなっていますので、ご安心下さい。(メーカーさんより画像をお借りした経年変化の写真載せてます。カーゴパンツの方ですね)
とにかく良い生地なので、無くなる前に生地だけでも見て触って頂きたいです!入荷して早々に動きましたが、まだメーカーさんの在庫はある様で、今月内なら店頭で売れてしまってもフォロー出来ると思います。
是非拝みに来てみて下さい‼︎
もう一つ、スペシャルなオーバーオールが控えてるので、超絶迷い中ですが、今シーズンは僕も最終在庫が出たら人生初のファッションオーバーオールをトライしたいと思います。
FOB factory
ミリタリーオーバーオール
col.ブラック、オリーブ
¥18,000( ¥19,800)
こんな特別な生地を使って、このプライス、素晴らしいです。こんなとこも日本のアメカジブランドの素晴らしい所だと思いますね。
最後の最後に、生地のお話に大部分持っていかれてしまいましたが、このオーバーオールの1番の売りは、着用した時の収まりの良さ。百聞は一見にしかず!試着して貰えれば、大概の方が、「普通に着れそうじゃん」と思ってもらえると思いますよ。とにかく膨らまないです。
それでは、また。今週も暑そうですが、真夏の服を楽しみましょう。
ストックマンマーケット調布 伊藤
久々の新作 秋物第一弾です。
21/08/07
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