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僕が前回、前々回のブログでご紹介した、秋の別注アイテムも大変反響頂いております。お陰様でフードリアンは完売しました。ありがとうございました!イタズラワイドBDは、Sは完売、Lかラス1、Mサイズに若干余裕ありという状況。まだご覧頂けますので、引き続きお待ちしております。
毎年恒例といいますか、9/中〜末は何だか必ず暑くなるので、なかなか秋服に完全に切り替えられない日々ですが、湿気は確実に無くなってるし、10月に入りましたので、もうようやっと完全なる秋モード。僕も9/30で、ショーツを履き納めました。
そんな完全秋モード宣言のタイミングで、最後の秋の別注アイテムが入荷しましたよ!
最後の大物アイテムがコチラ‼︎
ティージー初の完全別注、スラブコットンのオリジナルマルチパターンてす。
前回春夏で、HDCSコットン(薄くて硬い方の生地)のマルチパターンを再販という形で別注制作させて頂いたので、厳密に言えば別注は2回目なのですが、今回のマルチパターンは、僕らで考えた完全オリジナルパターンで、しかも、スラブコットン(フカフカの厚地の方)でのマルチパターンは、ブランドでも初‼︎大変、光栄な事ですね。
今回の別注企画の発端は、今回の秋冬の展示会の際、代表兼デザイナーの大西さんの方から直々に、「伊藤さんのところのオリジナルのマルチパターン作りませんか?」と大変有難いお話を頂きまして、その場で二つ返事で「是非!やらせて頂きます!」となりまして、トントン拍子のうちに今回のリリースになりました。
僕らとしてもティージーは特別大事にしてるブランドですが、ティージーはウチの5店舗中2店舗の取扱いで、今春夏までは展示会のオーダーはほぼ調布店のみと、決して大きな規模では商売は出来ていませんでしたが、取引き金額という事よりも、人と人の繋がりを大事にする、大西さんならではの采配だなぁと思いました。有難い限りです。
コレって、ホント今の時代少なくなっている考え方、やり方です。僕の中でも本来、服屋というのは、服という生活必需品ではありながら、大半は必ずしも必要のない趣味趣向のモノを取り扱って、それらをオススメする場所なので、数字的な効率だけを目標にしてはやっぱりつまらなく、凄く大袈裟に言えば夢を売る部分が大事なのではないかなと思っていて。
ただ、僕が服屋を始めた約20年前と今では、服屋の規模だったお店もアパレル企業となり、服自体もアパレル産業という一つの大きな産業となりました。
そうなると、どうしても数字が前に立って、なかなか人と人との繋がりだとか、夢を売るだとか、不確かな事は希薄になってきますよね。皆とにかくヒットアイテムが欲しい体勢です。
なので、こういった、服好き対服好きという、当たり前でシンプルな関係でお付き合いできるメーカーさんも希少な上、実績よりも気持ちで製品作りまで行えるブランドは、僕らの数あるお付き合いしているメーカーさんの中でもティージーしかないと思います。実際、そんな人柄がティージーのアイテム自体にも宿っていますよね。
それもこれも結局は、それを動かす人なんですよね〜。僕らの商売も、確実に効率重視な規模で行わないレベルを保っていられてて、(実際、僕らの店舗数(5店舗)で商売を続けている店は、今や殆ど無くなってしまいましたね)、そんな所も支持頂いてるのだとも思うので、この様な気持ちでお付き合い、共作まで出来るブランドさんは僕らの店の強みでもあるので、大事に、特別な気概も持って取り組みたいと思っております。
と、最近、前置き長過ぎですね…。どーしても、この様な別注アイテムというのは、プロセスが凄く大事で、その辺も皆さんには知って欲しいんですよね。
とにかく、僕らのやっている別注というのは、大きなアパレル企業の別注とは全く違くて、全てがメーカー、ブランドさんの心意気で成り立ってます。
だから、僕らは店頭で、そのブランドを力一杯皆さんに分かりやすくご紹介する。そんなwin-winの関係が出来てるからこそのアイテムです。
なので、僕らの狙いと、ブランドさんの経験がちゃんと融合されたアイテムなので、必ず、見るだけじゃなくて着て良いアイテムに仕上がってると思います。決して提案により過ぎたファッションアイテムではないのは、この共作が成り立ってるからだと思いますよ。
すいません!やっと本題てす。
前回のマルチパターンは、HDCSコットンだったので、今回やらせて貰えるならウチ的なティージーの主力生地スラブコットンでやりたいと思いました。
それと、前回のは全てボーダーのマルチだったので、今回は無地とボーダー半々のマルチにしました。
これには2つ狙いがありまして、まず、スラブコットンの売りはやっぱり無地の素材感なので、それを大事にしたのが一つ。
もう一つが、前見頃を無地にする事でインナーに着れば極々シンプル。しかし、一枚着した時、袖を出した時には全く違うインパクトがあるという二面性を持たせたかったので、正面は無地、バックはボーダーになっています。
次に配色ですが、前見がナチュラル(キナリ)。コレは、いつかマルチをやるとしたらのシュミレーションで、自分的に前から決めてたカラー。1番露出のある部分は1番シンプルで使える色にしようという狙いです。
しかも、店頭でキナリカラーはバーンズの吊り編みスウェットがあるのと、ティージーでは杢グレーを中心にしてる為、今まで意外とティージーでキナリは提案していなかったので、皆さんのタンスにも無い色というのも狙いました!
そして、左袖には、僕自身、今スラブコットンの生地で1番着てみたい色、ライムもチョイスしました。コレは、半分は皆さんへの提案ではありますが、半分は自己満です。すいません…。
でも、片方の袖には、1枚で着るには少し勇気の要るビビットなカラーを持って来たい案は当初からありました。前身のナチュラルとの相性も考えて、ビビットな自然色というテーマで、ライムをチョイスしました。
そして、その流れで右袖は前身と袖の色を拾っての、ナチュラル×ミリタリーグリーンボーダー。一色は前身のカラーと合わせて、もう一色は、ライムの色を拾ってグリーン系。
でも、落ち着いたミリタリーグリーンにしたので派手さは無い仕上がり。秋春に一枚でも着て欲しかったので、あんまりガチャガチャしない様に心掛けました。
後見頃は、色の調和をハズしてネイビー×ナチュラル。このハズしで、マルチ感を演出。でも、定番配色を持ってくる事でうるさくならない様に。
どちらのボーダーも、スラブコットンボディのボーダーは太めの同ピッチなので、HDCSボディのボーダーとは一味違う見た目で、良いカジュアル感かと思います。ボディの素材感にも合っていますね。
で、最後、襟元のパイピング。前身のカラーに合わせるのがセオリーですが、そこは細かい僕の性格がでますね。どうせなら、こういう細かな所こそ変えて特別感を出したいと思いました。
でも、やっぱりインナーに着た時により前身は定番に収めたかったので、ここで、ティージーの定番杢グレーを持ってきました。襟周りは汚れ易いので、白系は避けたかったのもあります。
シンプルながらも、分かり易い差し色が一色、前後で全く違う顔でマルチ感を楽しみながら、どちらも馴染みのある定番色なので、どちらを見ても突飛な見た目にはなりません。インナーに収まれば、上に羽織るアイテム、インナーに着るシャツの色柄は問いません。
他には無い仕上がりだけど、あくまでも着て良い要素を1番に着易く仕上げていますので、まだマルチパターンの経験が無い方でもすんなり着て貰えると思います。キナリカラーの使えるカットソーに、オマケで差し色とボーダーが入った感じですね。
マルチパターンは細かなパーツ取りを余儀なくされるので、基本残反を利用して作るので、なかなかまとまった枚数が取れず、今回は調布分は限定14枚とかなりの少量…。こんな少量の生産で、こんな面倒な事をやって頂ける…。余程工場さんとパートナーシップが上手く行っている証拠ですね。
普通、工場はモノを作る際、上手く作業が流れない非効率な事は1番やりたがらないし、1番商売にもならないですからね。ブランドさんにもですが、工場さんにも実現してくれて感謝しかありませんね。
発売は、本日10/2から店頭に並べております。少なく枚数で申し訳ありませんが、気になった方、是非店頭に見にいらしてください。
実は夏の半袖でも、別注のマルチパターンの企画進行しております!まだまだ先ですが、そちらもお楽しみに‼︎
完全なる秋シーズンのスタート。ここからが服のハイシーズン。今週も服を楽しみましょうね!それでは、また。
tieasy
ストックマン調布別注マルチパターン
¥11,800( ¥12,980 in tax)
ストックマンマーケット調布 伊藤
秋の別注最後の大トリ!
21/10/02
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