前回の砂永のブログから、春物の新作をご紹介していますが、そんなタイミングでの週中の雪…。まだまだ、真冬が続きそうですが、めげずに春物新作紹介したいと思います!
今回、ご紹介のブランドは、この春から新たに再スタートしたブランド、WOOLMASTERのハンティングワークJKTをご紹介したいと思います。
僕も初見のブランドでしたが、1930年代〜1970年代まで実在したニューヨークのアウターメーカーのブランドで、元々は軍のサープラスショップのアウター生産から始まり、戦後、サープラスとは別にアウトドアウエアに特化したアイテムを作り始め、生まれたのがこのウールマスターです。
70年代までのアウトドアウエアなので、コットンやウールが中心。百貨店や専門店に卸していた様なので、クラシックなウエア作りに定評があった様で、古着でもまぁまぁなお値段付いてました。
今回、このブランドのライセンス生産を手掛けてるのが、フィデリティ、ヴァンソンミレイユ、リカルドメッサを手掛けるメーカーさん。生産もブランディングも丁寧なメーカーさんなので、今後の展開が楽しみなブランドですね。
そんなお初なブランドのファースシーズンは、国産にて、このJKT一型の展開。潔いですね。特に自信のある一型で勝負です。
アイテム名は、ハンティングワークJKT。その名の通り、ハンティングJKTとワークJKTが上手くツイストしたJKTに仕上がっています。
素材は、平織のコットンキャンバスの生地染め。週頭に、僕がインスタでご紹介したバーンズのモノは、綾織のツイルでしたが、そっちと比べると適度に荒々しいです。
とはいえ、日常着としてのJKTに落とし込んでるので無骨さも適度。この辺の匙加減が上手いメーカーさんです。
カラーは、ベージュとオリーブ。このカラーチョイスはビンテージを意識した本格派。クラシックなアウトドアならではカラーリングチョイス。
型は、ショートまでいかないミドル丈。パッと見はシンプルなハンティングJKT。が、しかし、派手なデザインではありませんが、色々と面白い仕様になっています。
まずは、ハンティングJKTといえばポケットワークですが、そこは割と控えめに、前に3つ、後に2つ、計5つのポケットが備わっています。
前のポケットは、胸に小振りなのが1つ、下の左右に大きめなのが2つ。この配置のバランスはフレンチワークのJKTのイメージでしょう。ポケットの型は、オールドのハンティングJKTに習って、ポケットもフラップも丸みのある型。ここはしっかりアメリカのハンティングJKTですね。ワークウエアだとポケットが角張っているので、この丸みは洋服の仕立てで、着ても無骨さが無く可愛らしいですよね。
ワークJKTならポケットも前見だけで終わりですが、ポケットワークはハンティングなので、背面にも付いてます。
このポケットが非常に面白い作りで、普通ハンティングJKTのポケットワークだと、バーンズのJKTの様に両脇に2つ、背面には、獲物を入れるゲームポケットか、地図を入れるマップポケットが付きますが、どちらも背中いっぱいに大きなポケットなので、普段使う機会はあまり無いのが実際のところ。
そこで、考えました。コレは、形状的に獲物を入れるゲームポケットですが、左右に部屋が分かれています。そして、モノの出し入れがスムーズに行く様にフラップも外しました。コレで普段機能的に使えるポケットに生まれ変わりました‼︎
僕も、モダクトのベストで経験済みですが、背面の左右ポケットは、手袋だったり、エコバッグ、メモ帳など、ある時にか使わないモノを入れておくには凄く便利です。これで、近所なら、鞄持ち歩く必要もなくなりますよ。
で、最後のポケット考察ですが、前身の3つは外付けでなく内作り(内側に袋状のポケットが付く仕様)なので、表に生地やステッチが出ない仕様になっています。テーラードJKTに見られる仕様で、表の仕上げはアッサリ。
逆に後ろは、両肩のアクションプリーツだったり、左右のポケットも生地も縫いも表に出る仕様。なのでコッテリ。
前と後でデザイン的なギャップがある訳です。コレは完全に狙った仕事。僕こういうのに弱いですね〜。この辺の、モノの雰囲気は変えずな味付け。流石ですね。
そして、最後にこのJKT最大の特徴と言ってもいいかもしれません。僕が入荷に踏み切った最大の理由。
それが、前身と後見が、共地の無双仕立てになっているところ‼︎
共地というのは、裏地用の薄い生地ではなくて、表地と全く同じ生地という事で、それが前後それぞれの裏地に付きます。そして、無双仕立てというのは、表に縫い目が出ない様に袋縫いされた仕様。非常に手間の掛かる仕様です。
まず、前後が2重になっているので、風は入り辛いのと、生地と生地の間に空気が溜まるので体温も溜まるので、1枚生地のJKTより着れる季節が長いです。
それとココがポイントですが、着た時の独特なボリューム感、洗っていった後の二重生地じゃないと起こらないアタリとクタリ感。今後が楽しみな仕様です。
恐らく袖も2重にすると重くなるし、秋冬限定のJKTになってしまいますね。どの道、AllコットンのJKTなので冬のアウターにはなりませんから正解だと思います。
こちのメーカーさんがライセンスブランドを手掛ける時、生産は基本海外ですが、今回のウールマスターは、日本製で仕上げています。それだけ、クオリティ重視の気合いを感じます。アウターブランドなのでそれ程型数は出てこないとは思いますが、今後が楽しみですね。
この春はバランスで服を楽しみたい方、お待ちしております。モノのクオリティも確かだし、凄く面白いバランスが作れるJKTですよ。
それでは、また。今週も寒そうですので、ガンガン重ね着楽しみましょう。
WOOLMASTER
ハンティングワークJKT
¥32,000 ( ¥35,200 in tax)
ストックマンマーケット調布 伊藤
春のNewブランド
22/02/12
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