DECHOとFOBに日本製の素晴らしさを改めて実感させられました

22/03/05

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まだ朝の冷え込みは残るものの、先週の週末からホント一気に暖かくなって、今日なんてかなり暖かったですね。もう春と認定しても良い陽気です。

毎年の事ですが、季節の変わり目は急にやって来ます。この季節の変わり目は、ホント何を着たら良いか、難しい時期ですし、店頭でも良くそんな嘆きを聞きます。

僕はこの時期大体2パターン。

スエットに、フリースか中綿のボリュームの出ないアウターベストか、カバーオールの様なワークJKTを羽織って、1番上にマウンテンパーカーを着ます。

マンパは、昼間の気温が上がった時は、脱いでも持ち歩くのにそこまで苦でもないし、鞄にも入ります。でも、朝晩の寒さの中、隙間風を防いでくれるので、コレがあるとそんな急な冷え込みも耐えられます。

ベストを着るのは、アウターにダウンや中綿の様なボリューム系を着る様な時は着れないアイテムなので、ようやくボリュームアウターを脱げる時期になったら、ここぞとばかりに着ます。あと、マンパの中に着れば、夜の急な寒暖差にも力を発揮してくれます。

自分も今年は良く着たのですが、フリースベストは特に便利で、店ではここ最近はあまり展開出来て無かったアイテム。来年に向けて探したいアイテムの一つですね。

是非どれかのアイテムお持ちの方はやってみてください。マンパに関しては、店頭でも丁度良いのがありますので、必要な方提案しますよー。

では、本題。

今回は2つのブランドのアイテムを通じて、最近感銘を受けた日本のモノづくりの素晴らしさについて、皆さんにもお伝えしたいなと思います。

先ずは、取り扱いから1年経った、ウチとしてはまだお付き合いの若い帽子ブランド、DECHOのアイテムについて。

丁度数日前に、来秋冬の展示会がありまして、そこで丁度デザイナーの方とお話する機会がありました。そこで聞いた話で個人的に凄く感銘を受けたお話しを一つ。

デコーの帽子は、岡山の小さな工房で、数人の職人さんによって、古いワークウエアを縫うミシンを駆使して、ライン作業ではない、職人の手作業で一つ一つ縫い上げて製品になっています。家内制手工業ってヤツですね。

ハットにしてもキャップにしても、デコーの帽子は少しイビツで独特のボリューム感があるのですが、それについてその意図をデザイナーさんに聞てみました。

僕的には、形として個性を出す為に出来たデザインだろうと思っていて、要はデザインが先にある物作りだろうと予想してました。

しかし、第一声にデザイナーさんが言ったのが、繰り返される洗濯に耐えうる、洗濯後に生地がちゃんとアジになる様な縫製仕様にしたら、今の形になった、という事でファッションよりもモノとして長く愛用できる事を前提としたモノ作りから生まれた形だった訳です。ブランディングのセンスから考えると少し意外でした。嬉しい誤算ですね。

形を面白くしてやろうとか、コレお洒落かなとか、パッと思い付く発想では無くて、どうやったら壊れないか、良い経年変化が起きるかな訳で、コレは縫製仕様の研究や、縫い手の技術がモロに出る部分で、更に根気良くトライ&エラーの繰り返しで生み出させるモノだと思うので、凄く時間も手間も掛かる事てますね。でも、使った人にとっては良い事しかありません。

僕ら販売員も店頭で、日本製だから=良いモノですよ、と割と記号的に言いがちですが、こういう単にデザインだけに走る事ではなく、使い続ける事を想定した、パッと見目に見えない内側のデザインに拘り、それを形に出来るモノ作りこそ日本製の素晴らしさだなと、今回改めて実感しました。

デコーの帽子で言うと、大概の帽子は、パーツを組む時に全ての箇所、ロックの始末が表に出ない様に内側に巻き込んで縫われています。汗止めや内側の縫製の合わせ部分には、摩擦に強い生地を当てています。コレに寄って綻びが表に出なし、生地も圧倒的にパンクし辛いのだそうです。縫製箇所も増えるし、合わさった所の生地が増えればより難しい縫製にもなるので、少数精鋭の工房だからこそ可能なのでしょうね。

あと、ハット類の頭部分の愛らしい歪な膨らみ。アレは、繋ぎ目の帯に対して生地を10%位余分に取って、それを微妙な匙加減で繋ぎ合わせています。

そうする事によって、生地自体がピンと張らずに余白が出来て、そこに縮率や擦れが出て、縫い際のパッカリング以外にも生地のアタリが出来て良い経年変化に繋がるとの事でした。経年変化を追い求めた結果、あのデコーの個性的な形に繋がったという、モノ作りが前に出た結果の個性、狙って出来たわけではない訳で、そんなのは非常に魅力的ですね。

それと、1番驚いたのがハットのツバも同じ様に縫製してる様で、裾に向かって真っ直ぐではなく余分に生地を取り、ツバに何本もステッチを掛る事と、更に縁にパイピングを施す事で、その余分な生地を収めます。それが結果、ツバを跳ね上げ易くしている事に繋がっているんです。

確かにデコーのハットはホント、自在にツバの型を作れて、一回跳ね上げれば風が吹いても倒れたりしないんですよね。縁のパイピングですが、パイピングテープの生地をバイアス(斜め)に掛ける事でテープ生地自体が伸びるので、縁が波打つ様な事がないという細かな拘りも実践しています。(今店頭にあるコメハットなツバが短いのでステッチのみ。これから入るハンターハットがこの仕様です。秋冬に買ってもらった方、是非改めて見てみて下さい)

細かな拘り、過去のモノを参考に、実際使って試行錯誤した結果の生まれた仕様なのでしょうが!それを実践してる事凄いですね。

それぞれのモデルの縫製仕様にはちゃんと意味がある。それが使っているユーザーにとって使っていく上で良いモノになっている。コレぞ日本製の素晴らしさ。スモールブランドにしか出来ないモノ作りですね。


すいません…。いつもの如くですが、1つ目が長くなってしまいました。

Fob factoryの製品にもそれは感じます。

この春の新作M-52チノ。ビンテージのフランス軍のチノから着想のレプリカ寄りのアイテムですが、裏側の縫製を見ると明らかに大量生産なミリタリー縫製とは違って、凄くキレイ。1番雑さが出てしまうロック仕上げの部分ですら真っ直ぐ隙ありません。

ここをキレイに縫い上げる事で、足に触れるの足あたりも良くなり履き易く、物持ちにも繋がります。

あと、ココはレプリカ箇所ですが、ベルトループの縫い付け方法。ベルトループは直接縫い付けられる事はなく、ウエストバンドに挟みこんで縫われてます(最後の写真ご覧下さい!)。やっぱりビンテージウエアのこういう所素晴らしいですね。コレも壊れづらく使い易い、履いて良い様に考えられたデザイン。

わざわざ、オリジナルで作った生地の雰囲気も最高。このフランス軍のチノ特有の綾目が波打ったツイルの事を綾崩れって言うらしく、そのワードだけでも試してみたくなりますね。

コレらも全て日本製で、しかもスモールブランドでしか出来ない事。

先日、東洋の営業さんとお話しする機会があり聞いた話ですが、そんな国産のモノ作りも今現在本当に難しくなっており、近い将来今のままでは作りたくても作れないモノも出てきてしまう状況との事でした。

まず、生地も縫製も、国内の工場がかなり減ってしまっている事。担い手も少ない。原料の高騰(コットンもウールもダウンも、天然資源の材料は、かなり値上がっています)、プラス人件費も上がっていますよね。

モノを作る環境全てが経費高。

そんな状況に対して、今お話しした様なモノ作りは面倒な事も多いし、工程も多ければ、生地も余分に使う、作るのに時間もかかります。技術的な面も求められます。

そう考えると、ある程度の規模のモノ作りだと逆に生産、クオリティを維持するのは難しく、維持すれば激的に単価が上がってきてしまう。国産は沢山作る方が難しくなっている不思議な状況です。

それを踏まえて考えると、僕がお話しした日本製の良さを維持するには、小規模の自社工場なり、そのブランドの仕事しかしていない提携工場がある環境のみ、クオリティと価格面を維持出来るのではないでしょうか。

そうすると、デコーやfobの様な小規模生産のスモールブランドが実現可能で、逆に言えばスモールブランドでしか維持は難しいですね。

ただ、こうしたスモールブランドは、生産背景的に大量にモノは作れないので、大手とは取引していない所が殆どで、取引先はウチの様な小規模な個人店が殆ど。

なので、良い日本製品を守るには僕ら現場にも掛かっている訳です。僕らの出来る事は
パッと見は分からないメーカー、ブランドの拘りを皆さんの生活と結び付けて説明して、しっかり理解した上でその製品を使ってもらう。実際こうした表に出ない内側に拘ったモノ作りの良さを皆さん自身で身をもって感じてもらう事です。

これからも店での展開にも力を入れたいと思いますし、作り手さんの生の声を拾って、それを分かりやすく皆さんに伝えられる様に日々努力していかなくてはなぁと改めて思いました。

店頭では勿論、このブログでも、これからも一層語りたいと思いますので、お付き合いの程よろしくお願いします!僕ら皆で力を合わせて日本の良品を守っていきましょう‼︎

それでは、また。今週も日々気温差がありそうですが、体調崩さない様に、上手く重ね着楽しみましょうね。

今回写真は部分写真にフォーカスしています。着用写真等は、インスタも改めて見て下さい。

DECHO
フィッシングレインcap
¥7,500( ¥8,250 in tax)
shallowコメhat
¥7,800( ¥8,580 in tax)

fob factory
M-52チノ
¥17,000( ¥18,700 in tax)

ぱっと見金額だけ見ると安くは無いですが、モノのクオリティを考えたら、どちらも凄く安いですよ!

ストックマンマーケット調布 伊藤

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