こんにちは。調布パルコ店、佐々田です。
今回は先日の登山靴について、少し詳しく話したいと思います。今回はローカットの登山靴についてです。
ローカットの登山靴は、最近主流になってきたイメージです。一昔前だと登山靴といえば、ハイカットで固く、重いというイメージだったと思いますが、今はそんな事もなく、ずいぶんと軽量になりました。
また、その他ギアの軽量化やトレイルランニングの流行に伴い、固いハイカットでなく、ローカットで山を歩く登山者が増えたように思います。その主な特徴は、以下のようになります。
・比較的ソールやアッパーが柔らかいシューズが多い。アプローチシューズなどは岩場を歩くため、堅いモデルがある。
・ソールが低山やトレイルランニングコースに向いているものが多い。
・ハイカットなどに比べ、軽い。
・最近では、人間の足をより自然な状態にする目的の靴も増えている。(ゼロフラット、)
次にメリットとデメリットです。
▪️メリット
・足首周りの自由度が効きやすいので、足捌きが軽快になる。
・軽く柔らかいので、ペースは上げやすい。脚力があれば、ローカットでどこの山も歩けない事もない(山岳レースに出るような方)
・歩行に脚力、技術が要求される分、山歩きのトレーニングには間違いなく最適。足を置く場所など、判断力の向上につながる。
▪️デメリット
・足首周りの保護力が弱く、ソールが柔らかいため、疲れてくると足首を捻ったり、足を置く場所の判断力の低下で事故につながる可能性がある。
・足首が低いため、歩き方に慣れていないと、靴に小石や泥など、異物が入りやすい。
・一般的な登山者では脚力が足りないため、岩稜帯には基本的に向いていない。
・かかと周りがずれやすいため、サイズ選びがシビア。
以上のようになるのではないでしょうか。
昔言われていたミドルカットやハイカットに比べ、ローカットが捻挫しやすいという部分に関しては、半分正解で半分間違いです。足首の保護性能で足首をひねった際の、捻挫のリスクが軽減できるという科学的根拠はないという事のようです。
昔はバスケットボールでよく言われていましたが、NBAでロサンゼルス・レイカーズのレジェンド、コービー・ブライアントがローカットを履き、全試合出場し優勝を成し遂げた事で、定説を覆しローカットのバッシュが流行するきっかけを作りました。今ではローカットを履いてプレーする選手が増えましたね。歴代NO1シューター、ステフィン・カリーのシグネイチャーモデルも、ローカットが多かったです。
ただ、足首周りの自由度が高い分、筋力が要求され疲労が溜まりやすいのは事実です。疲労が溜まってくると、筋力が低下し、ひねった際に筋力で止まらなくなるので、捻挫のリスクは高まります。そういう意味で、ローカットが捻挫しやすいは半分正解で半分間違いです。
そのため、ローカットは使用シーンと使用する人を選びますが、うまく使えば使いやすいシューズと言えます。向いている人は、以下のような人です。
・ハイカットやミドルカットを所有していて、低山を軽快に歩く用に2足目が欲しい方。
・トレイルランをする方。
・登山の足捌きを向上させたい方
・トランス・ジャパン・アルプスレースなど、山岳レースに出たい方。
以上のようになるのではないでしょうか。山岳レースに出るような、強靭な脚力の方はローカットをチョイスすると思います。
ただ、上記に述べたようなリスクもあるため、それを理解して使用することも重要です。縦走登山の途中でリスクが起きてしまった場合、重大な事故につながる可能性もあります。ローカットの登山靴を購入する際は、自分がどこを目指すのかをハイカットやミドルカットよりもシビアに見極めてからの方がいいです。
どちらにしても1足目に選ぶ靴ではないと思います。靴の特徴をしっかり把握し、登山に役立てていただければと思います。
その他にも当店では、様々なギアや登山靴を取り揃えています。今回の記事のような内容も、丁寧にご説明させていただきます。何か気になる事などございましたら、ぜひご来店いただき、お気軽にご相談ください。
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4F好日山荘
登山靴の特徴 【ローカット編】
25/03/21
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