9月も半ばになり、やっと無理せずとも長袖を着れる気温になってきました。
いよいよ重ね着シーズンが本格的に到来ですね。
ストックマンスタイルの重ね着の立ち上がりの定番で、シャツonシャツというスタイルがありますが、このシャツonシャツをする時、同じ様なシャツを重ね着すると無理矢理感が出てしまうので、基本トップにはサイズが大振りなワークシャツやネルシャツを着て、インにボタンダウンを着るのが定番です。
トップに着るのは今までシュガーケーンのワークシャツが定番でしたが、今期新たにニューフェイスが加わったので今回はそのニューフェイスをご紹介したいと思います。
それが、バズリクソンズのヘリンボーンワークシャツです。
バズリクソンズは、今までちょいちょい入荷した事はあるので知っている方も多いとは思いますが、シュガーケーンと同じ東洋さんのミリタリーアイテムを復刻しているレーベルになります。
今回ご紹介するシャツは、ミリタリー版ワークシャツという訳です。
生地はビンテージミリタリーウェアに見られるコットン100%の打ち込みが強く硬いヘリンボーン生地を使っていて、カラーもオリーブ、ブラックと、シュガーケーンにはないミリタリーらしい生地とカラーで、同じワークシャツとは言っても見た目はかなりラギッドでクールな印象です。
シュガーケーンのワークシャツより、生地の雰囲気もカラーリングも、ジャケットで着慣れたカラーだと思うので、よりジャケットっぽくも見えて、シャツonシャツもすんなり試せると思います。
こちらのシャツ、少し大きめな襟方のレギュラーカラーで、胸にはフラップ付きの2ポケット仕様、サイドには補強マチが付きと、ぱっと見のディテールはシュガーケーンのワークシャツと同じ様に見えます。
がしかし、よ〜く部分的に観察してみると細かな仕様の違いが見れて凄く面白いです。
襟と前立ては2本針仕上げで、サイドの補強マチが付けれられている仕様、脇の縫製も縫いぱなしの空環仕上げで、これらのビンテージワークシャツらしい仕様は同じでした。
違う仕様だったのが、まずは肩周りから脇にかけた縫製が、シュガーケーンは3本針に対し、バズリクソンズは2本針仕上げです。
縫製糸も、シュガーケーンは糸が太くミシン目ピッチも広く、とにかく頑丈な仕上げといった作業着らしいワイルドな仕上げに対し、バズリクソンズは糸も細くピッチも細かく、真っ直ぐキレイに縫っている印象で作業着というよりは制服のキチッと感があります。
シュガーケーンは生地に関係なく生成りの糸に対し、バズリクソンズは生地に合わせた同系色の糸で縫い上げてるので、前者は縫い糸が目立ちますが、後者は目立ちません。
そして胸のポケットも同じフラップ付きの2ポケットなのですが、シュガーケーンは四角く角張ってて強い印象なのに対し、バズリクソンズは丸みがあり尖ってて、何だか造形が繊細です。
これらの違いから、同じ作業をする時に着るワークウエアであっても、バズリクソンズのそれは規律を重んじる軍隊の組織の背景が色濃く出てて、作業着であってもその前に制服なんだなと良く分かりました。
こんな要素もファッションに使わない手は無いので、そんな制服的な面を使って、シュガーケーンではやり辛いインナーシャツ使いもバズリクソンズのなら出来ると思います。
丁度生地も、硬さはありますが厚みは無いのでインナーにしても着心地にそこまで違和感はありません。
それこそ第1ボタンまで閉めてパンツインしてジャケットを羽織る様な制服的着こなしも面白いのではないでしょうか。
そして最後にこれは細かく見比べないと発見出来なかった所でしたが、襟下のブランドタグの縫い付け方が両ブランドとも違いました。
レプリカと謳っている以上精巧に作るのは当たり前なのでしょうが、こんな所の仕様の違いに気づいて、そこまでやり分ける事もプロの仕事だなと思いますし、それを声高に語らずひっそりとやっている姿勢はホント痺れますね。
本店店長の松本君もブログでレプリカするという事について触れていましたが、僕もホントその通りだと思います。
だから僕も東洋さんの服を見るのは楽しいですし、そんな服を着るのはもっと楽しいです。
そしてそれを自分なりにファッションにする作業が自分のライフワークであり、1番好きなファッションなんですよね。
是非店頭で2つのブランドのワークシャツのを見比べて見て下さい。
良かったら本店ブログも見てみて下さい。僕の文章なんかより、より簡潔に凄くセンスあるブログですよ!
https://ameblo.jp/stockman1999/entry-12403800811.html
それでは、また。お店で会いましょう。
ストックマンマーケット調布 伊藤
ワークシャツのニューフェイス
18/09/15
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