先週のモダクト祭、今回はアイテムがマニアックだったのもあると思いますが、コアなモダクトファンの方々に集まって頂き、濃厚なモダクトタイムを過ごさせて頂きました。
だから余計に楽しかったですね〜。モダクトのストーリーを語っている時はイチ店員として1番燃えるかもしれません。やっぱりデザイナーさんの細かな意図を汲み取って着て欲しいし、その方が絶対着てて楽しいですからね。また来年の春リリースをお楽しみに!
10月に入ってウチにも残りの秋物は一気に入荷して冬物入荷も始まってきました。店内も完全に秋仕様で、気候的にも今週は秋らしい陽気が続きましたね。
今回はブログは、今季の秋物後半の僕的目玉アイテムこご紹介。Manual Alphabetのコットンブレザーです。所謂、紺ブレですね。今季のアメトラ再燃のタイミングで、タイミング良くウチにも初の紺ブレの登場です。
紺ブレは、僕のバイヤー人生でも初の取り扱いです。やっぱり元々が伝統服だし、単品使いのアイテムではありますが、スーツに限りなく近いテーラードJKTという立ち位置のJKT。
やっぱり作り込みがちゃんとしてるモノが多くて、完全カジュアル派の僕らのスタンスで日常で普通に着れそうな紺ブレに中々出逢えなかったのが取り扱って来なかった理由です。でも、アメリカ服好きとしてはずっと憧れのアイテムだったのは間違いありません。
そして月日が流れて僕が仕入れを初めて20年、やっとと言ったら大袈裟ですが初めてコレなら!という紺ブレに出会えました。それがこのマニュアルさんの紺ブレ。
まず、紺ブレのアイテム自体のご説明をしますと、アメリカントラッドスタイルの1番象徴的なアイテムで、素材は様々ですが紺色で肩パットや芯地が強くないナチュラルショルダー、センターベントで外付けのパッチポケット、段返りの3つボダンにゴールドかシルバーの刻印入りのエンブレムボタンのテーラードJKTの事です。
僕が紺ブレでパッと思いつくのは、アメリカのケネディ大統領で、白のオックスフォードBDシャツにネイビーとバーガンディのレジメンタルストライプのネクタイに、グレーのフラノパンツかベージュのチノにスタイル。あとは、胸な学校のエンブレムの付いた学校の制服でしょうか。
スーツの歴史はイギリスからアメリカとう流れでルーツはイギリスファッションですが、その流れからアメリカで生まれたアメリカらしいスーツスタイルというなのがアメリカントラッド。その象徴的なJKTですね。
あくまでも僕の感じるイメージですが、アクティブに動けてオンもオフも着れて正装にもなる、男性には便利なJKTです。アメリカで生まれたJKTなだけに、着こなし的にハズしにも大いに使えて服好きとしては攻略のし甲斐があるアイテムですね。
ただ、冒頭でも触れましたが、圧倒的にちゃんとしたのが多いのも事実…。要はプライスも高いし、普段着にはカチッとし過ぎるのが多いです。元々が限りなくスーツに寄ったJKTなので、ワークウエアの様に平面の服でも無いし、色々と省いて上手く形にするのも難しいアイテムではありので仕方ないですよね。
でも基本僕らのカジュアルファッションでいくと正装で使うよりは圧倒的にハズしで使う事が多くなるし、そうやって着れないと中々出番もやってきません。理想的にはデニムやチノは勿論、スエットパンツやパーカーでも合わせたいし、デイパックだって背負いたい。そんな時、デリケートな素材でハイプラスのだとやっぱり気を使うし、ハズしになり過ぎて浮いてしまう可能性もありますね。
今回ついに、そんな思考にピッタリのにやっと出会えました。マニュアルさんがやってくれましたよ!カジュアルとドレスのバランス感の良いつくりこみ、着こなしの幅を持たせたサイズ感、普段着に適した素材感をちゃんと紺ブレの見た目は大きく変える事なく仕上げくれました。
型的には伝統的な紺ブレを周到。カラーも濃紺、ちゃんとセンターベントも入ってますし、刻印入りのエンブレムボタンも使ってます。マニュアルさんはよりカジュアルにシルバーボタンをチョイスしてます。このチョイスは個人的にはグッと来ました。金ボタンは確かに紺ブレといえばなディテールですが、やっぱり僕的には少し気恥ずかしいし、でもエンブレム無しの普通のボタンだと紺ブレじゃ無いし…。シルバーなら良い塩梅ですね。
まず素材ですが、表地はコットン100%のツイル。チノの様にガサガサしたモノではなく、畝も細い非常にしなやかで柔らかい上品さのあるツイルです。上品に見えてもウールは使ってないのでカジュアルに気にせず普段着で着れる素材ですね。カジュアルとドレスのバランス上手い素材選びです。
裏地は背抜きと袖裏にキュプラ、前身に見返しもちゃんと付いてて、背中だけ裏地無しの仕様です。ほぼスーツ仕様のちゃんとした作り。裏地が無いとやっぱり重ね着した時つっかえ着づらいし、表に皺も入り易いので裏地必要ですが、背中は抜いて軽快に仕上げてます。
ただ背中は抜いてるとはいえ、ほぼ総裏地仕様がJKTのプライスを上げてる原因だったりしますが、今回学生服を縫っている工場にお願いした事でプライス問題は上手く切り抜けました。国産でこの仕様で4万アンダーはかなり安いと思いすね。
そして今回コレだ!と思った1番の秘訣、それがサイズ感。明らかに緩いですが、そこまでオーバーサイズには見えません。僕の体型でサイズアップせずに真ん中のサイズでインナーにパーカーまで着れて、無理ない感じで着れてます。
その秘密は身幅に対しての着丈設定がそう見せてるんだと思います。こういうスーツ型のテーラードにしては着丈がかなり短いです。身幅に対しても着丈を短めに設定してます。大概のこの手のJKTはしっかりヒップが隠れる着丈が普通で、でもこの身幅に対してその丈だと全体が大きく、ただのオーバーサイズになってキチンと感は薄れますね。あと、インナーとのバランスも難しいです。
今回のマニュアルの紺ブレは、丁度シャツをタックアウトした時の丈くらいに設定してるので、インナーのシャツ、スウエットと着丈に差が出ないので収まりが良いでしょうね。あとアームも太いのでインナーに厚いモノを着ても窮屈に突っ張らないし、シュッと見えなくて見た目にもカジュアルです。袖裏はちゃんと入ってるので、インナーがシャツイチで薄着でも腕のシルエットはキープできます。裏地にほこういった良い面もありますね。
流石はシャツで数々のシルエットや仕様を作って来たマニュアルさんですよね。総合的に落とし所が素晴らしいです。コレなら気兼ねなく普段着に着崩しても楽しめそうですし、作りはフォーマルとしてちゃんとしてるのでスーツを求められる場所でも着て行けると思います。
お仕事は普段着で基本スーツは着ない方で、僕ぐらいの(40代)の年代の方でそろそろ改めてスーツも持っておかないとなー、なんておぼろげに考えてた方居たら良い機会ですよ。JKTがしっかりしてればパンツは綿パンでも乗り切れますし、むしろそのくらいのちゃんとした感が無理無くて良いと思います。スーツって仕事で着ないとやっぱり着る機会ってほぼないですからね…。実際冠婚葬祭用1着あれば事足りますからね。
コーディネート的にはドンドン普段着として着て欲しいので、スエットパンツにシャツタックアウトだったり、インナーにパーカーだって全然アリだしサイズ感的にも全然いけますね。インナーにナイロンモノ入れても面白いし、軍パンでも合わせたいですね。
勿論チノにネクタイ巻いて王道を楽しんでもらっても良いです。写真みたいにチェックシャツにネクタイなんかも良いですね。やってみたいコーデですね。
間違い無くコロナ期間があったからだとは思いますが、イージーなスタイルにドップリなここ2年でしたので、コロナも完全に明けてまたしっかり服を着て楽しもうという機運は確実に高まってるし、僕の中でも高まってたす。実際ファッションの流れ的にもアメトラはグイグイ来てますね。
ここから年末年始に向けていつにも増して出かける機会は増えるタイミングだし、今年は特にお出掛けのチャンスは多いと思います。久々にテーラードJKT着て出掛けましょう!あと、自分なりの着崩しスタイルも模索してみませんか?
Manual Alphabet
3Bコットンブレザー
¥38,000( ¥41,800 in tax)
それでは、また。そろそろJKTも本格的に着れますね。重ね着シーズン到来!僕らの季節がやってきましたね。今週も、重ね着楽しみましょう。
ストックマンマーケット調布店 伊藤
ついに紺ブレ初上陸!
23/10/14
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