この春バイヤー伊藤イチオシのブランド!
25/03/08
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今週はスタートから雪でメチャクチャ寒い1週間でしたね。先週しっかり春めいたと思ったら今週はこれだから、やっぱり3月は気を抜けませんね。皆様、くれぐれもお身体ご自愛下さい!
今週のブログは本来なら中島回ですが、私バイヤー伊藤的にこの春イチオシのNewブランドが入荷して来たので順番を替えてもらってご紹介させて頂きます!!
今季から新規の取り扱いブランド、molle shoes。モデルはカンフーとF/Lマウンテンの2型。見ての通り革靴ですが、今までに見た事ない革靴ですよね。
お初のブランドなので、軽くブランド紹介を。
モールシューズは日本のインポーターさん(国内外の様々なブランドの代理店をされてる会社)が出掛けるシューズブランドです。
『伝統的な革靴のデザインに敬意を払いながら、同時に現在の靴に求められる要素を詰め込んだ革靴』がテーマ。
現在の靴に求められる要素とは何か?と考えた時に、このブランドがフォーカスしたのが靴の着脱についてでした。確かに革靴履く時って着脱が面倒ですよね…。そんな面倒な着脱をいかにスムーズにしてより快適にストレスフリーに履ける革靴のテーマから、伝統的な見た目でありながら軽く着脱しやすい新しいシューレースレスシューズを提案するブランド、それがmolle shoes / モールシューズです。
ブランド名であるmolle (モール)という言葉には2つの意味が込められていて、一つが様々なミッションに対して装備を最適化するためにアメリカ軍が開発した通称MOLLE(モールシステム)、二つ目ラテン語で「快適」を意味するmolle(モッレ)。
モールシューズの革靴も全て伝統的なデザイン+最新の着脱システムなので、こちらもデザインとシステム2つの掛け合わせ。ここで二つの意味を込めた事とリンクする訳です。日本人が非常に得意とする掛け合わせのデザイン。そう!僕の大好きなヤツです!!しかも超グッドプライス…。コレはやるしか無いブランドでした。
ブランドを手掛けるインポーターさんは、元々keenとrototoの仕入れでお世話になっていて、最近始めたLL BEANでよりお付き合いが深くなったメーカーさんで、アウトドアブランドを軸に様々なブランド、メーカーの代理店をされてる会社です。パーラップを手掛けるソーズさんの様なメーカーさんですね。
実はこの冬に始めたアクシーズクインもこのメーカーさんで企画している方も一緒なんです。そう言われると納得じゃないですか?アイテムの匂い似てますよね。
アイテムとの出会いはLL BEANの展示会の際、サラッと別テーブルに置いてあった事でした。ブランド自体は僕が長年インスタをフォローして見てる熊本のお店さんキッカケで2年くらい前から知ってて、面白い靴だなーとは常々思っていました。そのモデルが今回入れたカンフーなんですが、見た目のハイブリッド感も最高ですがプライスも最高だなと。でもその時はウチもシューズブランドは割と揃っていたので、まぁいつか機会があればーくらいでした。
そして去年、長年取り扱っていたレッドウィングを諸事情で辞める事になって、ウチの長年の大定番革靴ポストマンがなくなってしまったので、本気で革靴のブランドを探してました。そんな折ホント、タイミング良く出会ったのがこのモールシューズでした。
レッドウィングのポストマンの取り扱いを辞めたのも急激なプライスの高騰が1番の要因で…。僕の仕入れの1番大事にしてる事はモノとプライスのバランスで、出来るだけモノに対してプライスが安く感じるアイテムを見つけてくるのが僕の仕入れ哲学です。僕が良く店頭でお話ししますが、プライスが高くて良いモノは当たり前ですからね。
ティンバーランドの3アイを始めたのもこのモノに対してのプライスのバランスから。ここ数年の値上がり傾向は革靴は特に顕著で、そんなプライス高騰の波もレッドウィングの様な定番靴にまで及んで来てしまったのは残念ですが、やっぱり輸入品は仕方ないですね。
だから、黒の革靴でプライスが丁度良いのを探すのは本当に難儀な今の状況で、非常に良いのに出会えました。
取り扱いファーストシーズンなので、特徴的な2型をピックアップしました。
まず1型目が、カンフー。
その名の通りカンフーシューズを革靴に仕立てたモデル。この感覚はメチャクチャセンス良いですよね〜。革のカンフーシューズは見た事あるけど革靴仕立てのカンフーシューズなんて見た事ありません。
ただ、コレがデザイン的にも不思議とハマってるんですよね〜。元々カンフーシューズはシルエットが細くて薄っぺらい靴なので、この低ーい感じは靴底の低い革靴には合ってます。
シューレースが無くてセンターシームが入るデザインは、パンツで履き口が隠れると結構セクシーな感じで新しいバランスのシューズに見えます。コレは中々な発見ですね。しかもコチラ、税込でもアンダー2万円!ファッションも楽しむて履いてしまえば黒の革靴なので安定感もある。素晴らしいプロダクトですね。
もう1型が、F/Lマウンテン。
掛け合わせデザインとしてこ見た目には1番分かり易くて、モールシューズの特徴的デザインの靴です。
ローカットのマウンテンシューズに、シューレース部分に登山靴や安全靴に付くワンタッチのダイヤル式シューレースシステム、フィドロックシステムを搭載。
フィドロックシステムというのは、シューレースの代わりに細いワイヤーが通っていて丸いダイヤルを右に回すとワイヤーが締まって、左に回すとワンタッチでロックが解除されてワイヤーが緩む構造です。
なので紐を結んだり解いたりする手間なく、利き手でワンタッチ操作が可能なんですね。モールシューズのテーマでもある、着脱のストレスを解消する画期的なシステムなんですね。
革靴にこのハイテク装置が付く見た目のハイブリッド感は、ファッション的に見ても凄く面白いし、こういうハイ&ローなデザインは僕大好きですね〜。しかも、マウンテンブーツデザインだけどローカットというのも新鮮ですね。コレも着脱を考慮しての事。
今までこのフィドロックシステムが搭載された靴が無かった訳ではありませんが、この様に完全な革靴に着いたのは初めて見ました。
フィドロックの様な見た目ハイテクなデザインは普通のバランスでいくと、スニーカーのデザインに付けるか、型が革靴出会ってもソールはスニーカーに寄らせるかですが、モールシューズは革の素材感、シルエット、ソールとデザインと仕様は革靴に寄せてフィドロックの違和感をデザインとしてプラスワンする方法なんですね。
この方法論は尖ったモードブランドでは見られますが、カジュアルでは見ないし、こういう伝統的なデザインに対して使われる事も中々無いと思います。
カンフーは元ネタがスリッパの様なモノなので革靴にアップデートしてビルドアップしてるイメージですが、このマウンテンはマウンテンシューズの盛りっとしたボリューム感は出来るだけ排除してミッドソールもなるべく薄く仕上げて、普通の短靴の様に低く低くフォルムを作っています。カンフーとは逆にビルドダウンしてるイメージ。
こういう足し引きの塩梅も上手いな〜と感心しました。パーラップやアクシーズクインにも感じますが、こういうデザインセンスは長年あらゆるブランドのアイテムを見て来たインポーターさんならではのバランス感覚なのではないでしょうか。
しかもクドイ様ですが、モールシューズはプライスが本当に最高なんです!実はここの問題をクリアするのが1番難しいですからね…。見た目とクオリティに対しては確実に安いと思うし、このプライスなら挑戦してみても良いかなと思えますよね!
とくに靴なんかは正にそうですが、モノを安く作るには沢山作らないいけないのは常で。沢山作るには攻めたデザインの企画モノは作れなくなる…。だからお値ごろなアイテムは、デザイン的になんでもないないモノかトレンドのモノになってしまいます。数を少なくやりたい事やればモノは高くなる。そうなるとモノとプライスのバランスは崩れてしまう。そこは長年の経験とコネクションのなせる技ですね。やっぱりブランド単体だとこうはいきません。
実際着用しても革靴とは思えない軽さで、インソールもスニーカーに付くヒールカップの付いた分厚いのが入ってるので履き心地も良さそうです。フィドロックの着脱のスムーズさは驚きです‼︎
まだウチもしてもファーストシーズンなので、各サイズ1足程度の在庫で今後店の定番になりうるかはこれからの動き次第ですが、ウチらしい定番になる様な気もしてます。僕らの大好きなコーディネートのハズしには持ってこいなアイテムですもんね。
molle shose
カンフー
¥18,000( ¥19,800 in tax)
F/Lマウンテン
¥21,000( ¥23,100 in tax)
それでは、また。来週はまた春が戻って来そうなので春の重ね着楽しめそうですね。今季僕イチオシのモールシューズ、是非実物見にいらしてくださいね!
ストックマンマーケット調布 伊藤